記事作成日:2019年10月6日

防犯対策の一つとして、効果的と言われているのが防犯カメラ。実際に愛知県刈谷市で交差点や公園、公共施設に防犯カメラの増設を進めたところ、5年間で刑法犯認知件数が46.4%減少したとのことです。

防犯カメラのほかに、防犯ガラスも空き巣被害を防ぐのに有効です。予算が十分にあるなら、防犯カメラと防犯ガラスの両方の導入をおすすめしたいところですが、それが難しい場合は、どちらか片方を選択することになりますね。そこで、今回は、防犯カメラと防犯ガラスのどちらが犯罪を抑制するのに有効か解説します。

防犯カメラの特徴

防犯カメラにはさまざまな種類がありますが、家庭用の防犯目的として設置する場合は、一目見ただけで防犯カメラと分かる形状かつ、見える場所に設置できるものを選ぶのが望ましいでしょう。また、少し高価になってしまいますが夜間撮影に強く音声録音機能が付いていると安心です。

防犯カメラを設置した際の最大の効果は、証拠を撮影・録音することによる抑止効果です。空き巣は心情的に、同じ労力ならば、捕まるリスクが高い防犯カメラ設置住宅よりも、設置されていない住宅への侵入を優先するからです。

一方で、防犯カメラで撮影できる範囲は限定されてしまうため、死角ができてしまうのがデメリット。より広範囲を映すためにカメラの台数を増やしたり、高機能なカメラを用意したりすると、費用がかさんでしまいます。また、意図せず周囲を写してしまうことで、近隣とのトラブルになる可能性もあるため、周囲の理解が欠かせません。

防犯ガラスの特徴

防犯ガラスは、二枚のガラスの間に特殊加工をした「防犯膜」を貼り合わせたものです。たとえガラスが割れたとしても防犯膜は穴が空きにくく、空き巣や泥棒は嫌がります。

防犯ガラスは空き巣を抑止するだけでなく以下のようなメリットもあります。

  •  地震や台風などの災害時でもガラスが割れにくく二次被害が減少
  • 二枚のガラスを貼り合わせることで、防音性が向上
  • 特殊中間膜が約99%ものUVカット効果を発揮
  • 万が一被害に遭った場合に、一部の商品でお見舞い制度あり

防犯ガラスの難点は、二枚のガラスを貼り合わせている性質上、一般のガラスに比べ厚みがあり、現在お使いの窓枠(サッシ)では対応できない可能性がある点です。サッシごと入れ替えるとなると、大掛かりな工事となり費用もかさんでしまいます。

防犯カメラと防犯ガラスのどちらが有効?

理想は、防犯カメラも防犯ガラスも設置したいところですが、どちらか一つを選択するなら、防犯ガラスがおすすめです。ステッカーが貼ってある防犯ガラスを選べば、防犯カメラのような抑止効果も期待できます。

特に新築の場合には防犯ガラスの導入を検討しましょう。これから家を作り上げていくのであれば、サッシの問題も大きな課題にはなりません。また、UVカット効果もあるため、室内に置いてある大事なものを日焼けから守ってくれたり、防音性能が高かったりと、快適な生活空間の確保にもつながります。一度一般のガラスを設置してしまうと後から変更するのは困難になってしまうので、ご注意ください。

一方で防犯ガラスを設置するのに工事が必要な場合は、防犯カメラの導入を選択してもいいでしょう
防犯カメラの性能も年々高まっていますので、抑止力も高まってきています。

(まとめ)
自宅の防犯対策を高めるためには、防犯カメラよりも防犯ガラスをおすすめします。防犯性に加えて、防音やUVカットの効果なども魅力的です。特に戸建てや集合住宅の低層階では窓からの侵入が多いため、侵入されないような対策を施しておきましょう。